金曜の夜にお届けする、短い眠りのQ&Aです。今夜あたり一杯、という方もいるかもしれません。だからこそ、この質問を。
Q. 寝る前のお酒って、よく眠れるんですか?
A. 眠れるのは前半だけ。後半の眠りは、むしろ浅くなります。
グラス一杯ですとんと眠れたのに、深夜二時にぱちりと目が覚める——寝酒の夜に多い、あのパターンには理由があります。
その寝つきの良さは「借りもの」
アルコールには気持ちをゆるめ、寝つきを早める働きがあります。ここまでは本当。
ところが体がお酒を分解する過程で生まれるアセトアルデヒドには覚醒作用があり、数時間後の眠りを浅くします。利尿作用で、夜中にお手洗いへ起きやすくもなる。寝つきの良さは、後半の眠りから借りてきたもの、というわけです。
もうひとつ。女性はアルコールの分解が男性よりゆるやかな傾向があり、同じ量でも影響が翌朝まで長引きやすいことが知られています。
お酒と眠りを両立させる3つの工夫
- 最後の一杯は、寝る3〜4時間前までに。眠るころに分解が進んでいれば、後半の眠りが乱れにくくなります。
- お酒と同じ量の水を、となりに置く。喉の渇きと夜中の目覚めをやわらげます。
- 「眠るための一杯」を習慣にしない。続けるほど寝つきへの効きが薄れ、量が増えやすい性質があるためです。
むずかしいことはひとつだけ。今夜はまず、グラスの横に水をひとつ。
鍼灸師の豆知識:お酒は「湿熱」を生みやすい
東洋医学では、お酒は体を温めてめぐりを助ける一方、過ぎると「湿熱(しつねつ)」——体にこもる、じめっとした熱——を生みやすいと考えられてきました。
湿熱は胃腸に居座り、寝苦しさや翌朝の頭の重さとして残ります。二日酔いのあの重だるさを、昔の人は湿気と熱がまとわりつく姿として捉えていました。
お酒に頼らず寝つきを整えたい方は、寝つきが良くなる夜のルーティン|副交感神経の整え方もどうぞ。一杯を楽しむ夜も、眠りを守る夜も、どちらもあっていいのです。



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