金曜の夜にお届けする、短い眠りのQ&Aです。明日はお休みという方も多いはず。
Q. 週末の「寝だめ」って、効果ありますか?
A. 半分は本当。ただし効くかどうかは「量」ではなく「時間帯」で決まります。
土曜の昼に目が覚めて、カーテンの向こうがもう明るい——あの心地よさの裏で、体の時計は少しずつ後ろにずれています。
昼まで眠ると「小さな時差ボケ」が起こる
たまった眠気をやわらげる効果自体は、研究でも一定程度認められています。がんばった分を取り返したくなるのは、体の要求としても自然なこと。
ただ、体内時計は起きる時刻と朝の光でリズムを刻んでいます。普段より3〜4時間遅く起きると、体の中では旅行なしの時差ボケのような状態に。日曜の夜に寝つけず、月曜の朝が重くなるのは、このずれが原因です。
寝だめには実は「先取り」と「後追い」の二種類があり、疲れる予定の前にたっぷり眠っておく先取り型は、そもそも体が受けつけにくいことがわかっています。普段の就寝時刻より早い時間帯は、一日でいちばん寝つきにくいからです。
上手な寝だめは「後ろに延ばさず、そっと足す」
- 起きる時刻は、いつもの+2時間まで。いったん起きてカーテンを開け、朝の光を浴びてから過ごします。
- 足りない分は、15時前の昼寝20分で。夜の眠りを邪魔しにくい補い方です。
- それでも足りなければ、日曜の夜を早める。朝を遅らせるより、体内時計がずれません。
覚えて帰るのはひとつだけ、「+2時間まで」。これだけで月曜がやさしくなります。
鍼灸師の豆知識:二千年前の夏の眠り方「夜臥早起」
東洋医学の古い経典『黄帝内経』には、季節ごとの眠り方が記されています。夏の項にあるのは「夜臥早起(やがそうき)」——夜はやや遅めに休み、朝は早く起きる。
日の長い夏は朝の光とともに起きるのが自然に沿う、という二千年前の知恵。朝の光が体内時計を整えるという現代の知見と、静かに響き合っています。
眠っても疲れが抜けない感覚が続いている方は、寝ても疲れが取れない原因と今日からできる対策もあわせてどうぞ。ゆっくり、よい週末を。



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